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英語学基礎 Vol.2 - 国際言語としての英語 -

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英語

目次

1. 世界中の多様な英語

英語は単一の言語と言うわけではなく、以下に示すように世界中に様々な種類の英語が存在する。

1-1. イギリス英語(クイーンズイングリッシュ)

ローマ人、アングロサクソン人、スカンディナヴィア人やフランス人の侵略の歴史と深く関係がある。
民族間の言語衝突が英語という言語を大きく変化させた。

1-2. アメリカ英語(大統領英語)

17世紀、北アメリカに入り発達した。
その起源となるのはシェイクスピアやにルソンの時代に話されていた英語だ。
18世紀、強い愛国心アメリカの国民の政治的にも言語的にもイギリスから独立したいという気持ちに扇動したと言われている。

1-3. カナダ英語

アメリカ革命から逃れた王族が1776年 - 1793年カナダに移り住んだ英語が起源。
後にイギリスから多くの移民が送られたことでアメリカ英語とイギリス英語の衝突が一つの国の中で起こったと言われている。
そのような背景があるからか、カナダ英語の発音は「イギリス英語とアメリカ英語の中間のようだ」と評価される。

1-4. オーストラリア英語(オージーイングリッシュ)

18世紀以降にイギリス東南部から移り住んだ移民によって持ち込まれ独自に発達したもの英語。
基本的に文法と発音はイギリス英語と踏襲しているが、特に地方で認められるように独特のアクセントがある。
また、スラングが非常に多い(例. カジュアルな"Hello"を意味する"G'day"、サングラスを意味する"sunglasses"が詰まった"sunnies"、カジュアルな"Thank you"を意味する"Ta"等)。

1-5. ニュージーランド英語(キウイイングリッシュ)

基本的に文法と発音はイギリス英語と踏襲しているが、独特の発音とスラングを発達させた。

1-6. 公用語第二言語としての英語

インド、スリランカケニアタンザニアシンガポール、フィリピン、香港等の、かつてイギリスの植民地であった国々で話されている英語。

1-7. ピジン英語

アフリカ、南太平洋、カリブ海の、伝統的にイギリスと貿易を行なってきた地域の人々によって話されていた、商業目的の簡単なコミュニケーションを取るための英語。
その地域の人々の母語と簡単な英語を混ぜた話し方をする。
中国語話者は /p/ と /b/ の違いを聞き取れないため、"business" の /b/ が /p/ に変化し、/s/ が脱落して"pidgin"となった。

1-8. クレオール英語

ピジン英語話者の子孫が話す英語。
ピジン英語より豊かな語彙と複雑な文法体系を有し、日常の様々な場面で話されている。

1-9. 特定の民族間で話されている英語

例. 黒人英語

2. イギリス英語とアメリカ英語

2-1. 同じ言葉で違う意味を表す語彙

単語 イギリス英語 アメリカ英語
corn 穀物 とうもろこし
first floor 2階 1階
rubber 消しゴム コンドーム
pants 下着 ズボン
chips フライドポテト ポテトチップス

2-2. 違う言葉で同じ意味を持つ語彙

意味 イギリス英語 アメリカ英語
エレベーター lift elevator
荷物 luggage baggage
トラック lorry truck
クッキー biscuit cookie
携帯電話 mobile cell(celluar)
ガソリン petrol gasoline
片道チケット single ticket one-way ticket
往復チケット return ticket round-trip ticket
sweet(s) candy
履歴書 CV(curriculum vitae) Resume
shop store
アパート flat apartment
地下鉄 tube / underground subway
歩道 pavement sidewalk
流し台 wash basin sink
映画 film / cinema movie
遊園地 fun fair amusement park
卒業式 graduation ceremony commencement
queue line
ラジオ wireless radio
刑務所 gaol jail

2-3. 同じ言葉だが綴りが異なる語彙

意味 イギリス英語 アメリカ英語
colour color
小切手 cheque check
センター centre center
劇場 theatre theater
オムレツ omelette omelet
~を整理する、体系づける organise organize
灰色(の) grey gray

3. まとめ

  1. 世界中の多様な英語:イギリス英語(クイーンズイングリッシュ)、アメリカ英語(大統領英語)、カナダ英語オーストラリア英語(オージーイングリッシュ)、 ニュージーランド英語(キウイイングリッシュ)、公用語第二言語としての英語ピジン英語クレオール英語特定の民族間で話されている英語
  2. イギリス英語とアメリカ英語:意味綴り同じ単語が指すものにおいて違いがある

4. 参考文献

  • 菊池清明・唐沢一友・堀田隆一・貝塚泰幸、『英語史:現代英語の特質を求めて-多文化性と国際性-』、大阪府、関西人文科学出版会、2009年
  • 菊池清明・唐沢一友・小池剛史・堀田隆一・福田一貴・貝塚泰幸・松崎武志、『英語学:現代英語をより深く知るために-現代英語の諸相と英語学術語解説-』大阪府、浪漫書房、2008年